トラック輸送の「標準的な運賃」が定められました(国土交通省)
国土交通省では、トラックドライバーの労働条件の改善・ドライバー不足の解消を図り、安定した輸送力を確保するため、トラック運送事業者が法令を遵守して持続的に事業を行う際の参考となる標準的な運賃の告示を行いました。
トラック輸送の「標準的な運賃」にご理解・ご協力をお願い致します。
「標準的な運賃」 荷主向けパンフレット |
「荷主の深度化」 リーフレット |
以下、国土交通省 文書
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令和2年11月
トラック輸送を利用される
荷主の皆様へ
(公社)全日本トラック協会
国 土 交 通 省
安定した輸送力確保に向けた取り組みのお願い
日頃は、トラック運送事業に格別のご高配賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、トラック運送業界は、国民の生活と経済を守るためのライフラインとして、さらに今般の新型コロナウイルス感染拡大のなかでも、ステイホームを支えるエッセンシャル事業として、国内物流の中心的な役割を果たす一方、今後も持続的に輸送ニーズに的確に応え、安定した輸送力を確保していくにあたっては、「ドライバー不足」と「働き方改革への対応」という課題に直面しています。
平成30年に成立した働き方改革関連法において、長時間労働の実態が多いトラックドライバーについては令和6年4月より時間外労働時間の上限規制(960時間/年)が適用されることも踏まえれば、早期にドライバーの労働環境及び待遇改善を図り、物流の担い手であるドライバー不足を解消することが急務となっています。
こうした状況を踏まえ、平成30年12月に貨物自動車運送事業法の改正が行われました。この法改正では、法令を遵守しない悪質なトラック運送事業者に厳正に対処するための措置のほか、荷主の皆様にご協力いただきたい事項が盛り込まれています。
つきましては、新型コロナウイルスによる業務への影響もあるとは存じますが、下記取り組みにつきまして、何卒ご理解・ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
記
1 トラック運送事業者の法令遵守について
トラック運送事業者が「働き方改革」を進めるためには、法令を遵守し、トラックドライバーが安心・安全に働くことができるようにしなければなりません。一方、トラックドライバーの長時間労働については、長い荷待ち時間や、契約に定めのない附帯業務の発生など、トラック運送事業者のみでは解決できない課題も多い状況にあります。
こうしたことから、改正貨物自動車運送事業法では荷主によるトラック運送事業者への配慮義務が設けられたほか、トラック運送事業者の法令違反の原因となるおそれのある行為(長い荷待ち時間等)を行っている疑いのある荷主に対し、国土交通大臣が、経済産業省、農林水産省、厚生労働省などの関係行政機関の長と連携して、働きかけができるようになりました(令和元年7月施行 別添リーフレットを参照)。
発・着荷主の都合による長い荷待ち時間や労働時間のルールが守れないような輸送依頼をなくすことが強く求められています。
2 「標準的な運賃」の活用について
すべてのトラック運送事業者が法令を遵守するとともに、トラックドライバーの労働条件の改善・ドライバー不足の解消を図り、安定した輸送力を確保するため、法令を遵守して持続的に事業を行う上で参考となる「標準的な運賃」を国土交通大臣が告示しました。(令和2年4月24日国土交通大臣告示 別添パンフレットを参照)。
荷主の皆様におかれてましては、持続可能な物流の実現に向けて、「標準的な運賃」の活用へのご理解とご協力をお願いいたします。
3 「ホワイト物流」推進運動の参加について
国土交通省では、荷主企業とトラック運送事業者が相互に協力して、物流の改善を図るための「ホワイト物流」推進運動を展開しています。トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化を進め、働きやすい労働環境を実現するため、積極的な参加をお願いいたします。
以上
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